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面白くてよくわかる! 太平洋戦争

太平洋戦争研究会 監修

本体価格: 1300円+税


判型:四六 /並製
ページ数:208
初版年月日:2011/08/05
ISBN:978-4-7572-1960-1
ASIN:4-7572-1960-1

日本は、なぜ戦い、どうして負けたのか?

政治的リーダーシップの不在は、絶えず日本の針路を迷走させ、
失敗から学ぶことができないシステムが、敗北を決定的にした。
○大陸進出は、「不況脱却」の切り札だった
○圧倒的に不利な開戦を決断した謎を解く
○日本が、世界情勢を読み誤ったのはなぜか?

目次

Table of contents

1章 太平洋戦争前夜(孤立していく日本)
不況脱却のため大陸進出を急ぎ、国際的孤立を深める 
満蒙占領のため計画された満州事変 
社会不安を背景に相次ぐ軍部のクーデタ 
中国全土へと広がっていく日中戦争 
国力を戦争に集中するための国家総動員法 
近代戦の洗礼を受けたノモンハン事件 
その頃、世界では?  

2章 ついに日米開戦へ(短期決戦にかけた日本)
ドイツを過大評価し、確たる勝算のないまま戦端を開く 
新秩序建設をもくろんで結ばれた三国同盟 
国民生活を統制していった大政翼賛会 
南進政策を露骨に印象づけた南部仏印進駐 
石油を止められ、ついに決裂した日米交渉 
こんなにも差があった日・米の国力 
勝つために考えられた苦肉の策・短期決戦 
世界中が驚愕した真珠湾攻撃 
真珠湾攻撃を事前に知っていた!? 米大統領 
その頃、世界では?  

3章 広がっていく戦線(延びきる補給線)
勢いにまかせ、無謀にも戦線を広げる 
真珠湾攻撃より早く始まったマレー上陸作戦 
英海軍の根拠地・シンガポール陥落 
英軍の降伏で市街地焼失はまぬかれた香港 
台湾からの爆撃で始まったフィリピン侵攻 
作戦どおりだった米比軍のコレヒドール籠城 
日本の念願だったオランダ領東インド攻略 
独立義勇軍を伴ったビルマ攻略 
南方作戦第1段階の最後を飾るインド洋制圧 
大艦巨砲主義を過去のものとした珊瑚海海戦 
その頃、世界では? 

4章 連合軍の反撃が始まる(開戦半年で訪れた転機)
甘い状況判断と無理な作戦で戦況は一変する 
日本を慌てさせたドゥリットル空襲 
事前に察知されていたミッドウェー作戦 
軍令部を恫喝して作戦を認めさせた山本長官 
一日で機動部隊が全滅したミッドウェー海戦 
連合軍が反撃のノロシを上げたガダルカナル 
ソロモン海で繰り広げられた日米艦隊決戦 
補給を断たれ、ガ島は「餓島」と化した 
連合軍に翻弄されるニューギニア戦線 
その頃、世界では? 


5章 繰り広げられる激戦(制空・制海権の喪失と玉砕)
アメリカ軍の物量戦に圧倒され追い詰められていく 
二正面に分かれて展開された米軍の反攻作戦 
戦線を縮小して定められた絶対国防圏 
米軍戦闘機に待ち伏せされた山本長官機 
アッツ島で始まった玉砕戦 
学業半ばの若者が召集された学徒出陣 
態勢の立て直しを狙って開かれた大東亜会議 
両軍の死闘が繰り広げられたタラワ、マキン 
マリアナ攻略のため米軍が狙ったクェゼリン 
その頃、世界では? 

6章 後退を続ける日本軍(国力の差があらわになる)
戦火は激しさを増し、戦力差は歴然となる 
  民間人が断崖から身を躍らせたサイパン陥落 
日本の機動部隊が壊滅したマリアナ沖海戦 
   都市に空襲が迫るなか行われた学童集団疎開 
   女性・生徒・児童へと広がる動員令 
   反対論をよそに強行されたインパール作戦 
   食糧不足が生んだ白骨街道 
   膠着する中国戦線で行われた大陸打通作戦 
   味方をも欺いた大戦果、台湾沖航空戦 
   フィリピンに帰ってきたマッカーサー 
   航空機を有効に使うための狂気の戦法・特攻 
   栗田艦隊反転の謎が残るレイテ沖海戦 
   決戦を挑む戦力すらなかったルソン島の戦い 
   その頃、世界では?  

7章 焦土と化した日本(本土へと近づいてくる戦火)
   日本の降伏を待たずして戦後処理は決まっていた 
   日本に突きつけられた降伏勧告 
   ソ連の仲介に望みをつないだ和平工作 
   戦後処理の主導権を握るため広島に原爆投下 
   立て続けに長崎へ落とされた原爆 
   原爆投下で早められたソ連参戦 
   疲弊しきった日本に「本土決戦」のかけ声だけが響く 
   都市をシラミつぶしにしていく日本本土空襲 
   首都を一面の焼け野原にした東京大空襲 
   太平洋戦争有数の激戦となった硫黄島の戦い 
   大本営に不信を抱きつつ守備隊が戦った沖縄 
   住民を巻き込んだ壮絶な戦い 
   日本海軍の終焉、大和の沖縄特攻 
   その頃、世界では?  

8章 降伏勧告をめぐる混乱(戦争ですべてを失った日本)
   日本の降伏を待たずして戦後処理は決まっていた 
   日本に突きつけられた降伏勧告 
   ソ連の仲介に望みをつないだ和平工作 
   戦後処理の主導権を握るため広島に原爆投下 
   立て続けに長崎へ落とされた原爆 
   原爆投下で早められたソ連参戦 
   関東軍に見捨てられた満蒙開拓団と邦人 
   意見が対立、紛糾したポツダム宣言の受諾 
   太平洋戦争に終止符を打った玉音放送 
   その頃、世界では?  

9章 新生・日本の誕生(敗戦で得た民主主義)
   東西対立のなかで戦後日本の方向性が決まる 
   日本は正式に敗戦を認め、始まった戦後処理 
   天皇制を残しながら進む大日本帝国の解体 
   米ソ対立の激化とともに変わった占領政策 
   戦争指導者たちが裁かれた東京裁判 
   まさに民族大移動だった引き揚げと復員 
   強制労働で酷使されたソ連抑留者たち 
   東西冷戦のあおりを受け早められた対日講和 
   その頃、世界では?  

終章 失敗の研究

その他情報

Other Information

【監修者プロフィール】

太平洋戦争研究会

明治維新から昭和の占領下にいたる、日本の近現代史に関する取材・執筆・編集を専門とする研究者グループ。
特に日清・日露戦争から太平洋戦争、連合国による日本占領に関する執筆・編集を得意とし、太平洋戦争従軍者への聞き取り調査や丹念な資料研究で高い評価を得ている。「ふくろうの本」図説シリーズ(河出書房新社)、「面白いほどよくわかる」シリーズ(日本文芸社)、
『近代日本の1000人』(世界文化社)など、同会の編著書は多数。

「いまさら太平洋戦争?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、現在の日本の政治、文化、外交、安全保障の枠組みは、この戦争によって決まり、今だに私たちの生活は、その枠組みに沿って、動いています。とするなら、この戦争をきちんと見つめることは、私たちの現在の姿を見つめることにつながるのではないでしょうか。

実は、この本の編集作業を進めている最中に、東日本大震災が起き、その時、日本の政府・メディアが見せた混乱が、私には、戦争中の日本の指導部や軍部が見せた混乱と二重写しになって見えました。指揮命令系統の混乱、情報の隠ぺい、初歩的な判断ミス……そして、その失敗から学び、対策を立てる姿勢の欠如。私たちは、やはり戦争中の日本人が犯した失敗から自由ではないのではないかと思ってしまったのです。

戦争の犠牲になった多くの人々の鎮魂を祈りつつ、未来のために、もう一度きちんと太平洋戦争を学び直してみてはいかがでしょうか。
きっと、新たな発見があるはずです。