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ROADSIDE USA 珍世界紀行 アメリカ編

都築 響一

本体価格: 12300円+税


判型:B4変
ページ数:528
初版年月日:2010/11/27
ISBN:978-4-7572-1809-3
ASIN:4-7572-1809-5

雑誌『TITLE』(文藝春秋)創刊から休刊まで8年間、連載91回を数えた「ROADSIDE USA」ついに書籍化!アメリカ全50州の珍名所&珍物件をカラー写真約1,200点、528ページの大ボリュームで一挙公開。知ってると思い込んでいて、なんにも知らなかったリアル・アメリカがここにある。


【本体価格】12,300円
【定価(税込価格)】12,915円

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【著者プロフィール】

都築響一(つづききょういち)

編集者。1956年東京都出身。上智大学卒。学生時代から雑誌『ポパイ』『ブルータス』誌で活躍。

89年から92年にかけ、全102巻の現代美術全集『アート・ランダム』(京都書院)を刊行。以来現代美術館、建築、写真、デザインなどの分野での編集・執筆活動を続けている。主な著書に『TOKYO STYLE』(京都書院・ちくま文庫)、『賃貸宇宙』、『珍世界紀行ヨーロッパ編』(以上筑摩書房)、第23回木村伊兵衛賞を受賞した『ROADSIDE JAPAN 珍日本紀行』、『STREET DESIGN FILE 全20巻』、『精子宮 鳥羽国際秘宝館・SF未来館のすべて』、『バブルの肖像』、『性豪 安田老人回想録』(以上アスペクト)など多数。

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 本書は文藝春秋社が2000年に発刊した月刊誌『TITLE』のために、創刊号から2007年まで丸7年間にわたって連載された『珍世界紀行 アメリカ裏街道を行く』に大幅な加筆訂正を施し、構成しなおしたものである。

 面積にして日本の25倍以上あるアメリカ合衆国の全50州を回るのは、その気になれば一生を費やせるほどの仕事になる。担当編集者が同行するわけでもなく、リサーチャーを雇うわけでもなく、ひとりでレンタカーを借りて、何週間か、ただただハイウェイや田舎道を走り回る。

 夕方になったらモーテルを探して、携帯炊飯器でご飯を炊いて食い、翌朝また走り出す・・そういうアメリカ田舎巡りを7年間、考えてみれば自分の40代のかなりの部分を費やして繰り返してきたことになるが、疲れて居眠り運転とかはあっても、行く先々で怖い目に会ったことは、ほんとにいちどもなかった。

 この企画をスタートさせる前は、ニューヨークやサンフランシスコに住む友人たちから「南部の人間はみんな銃を持ってるから気をつけろ」とか「いまだに人種差別があるぞ」とか、いろいろ親切な忠告というか、「やめとけば、そんな田舎行くの」と暗に諭されていたが、いざ足を踏み入れてみれば、大都会の人間がバカにするディープな田舎ほど、実はすばらしくフレンドリーで、ユニークなひとたちが住んでいた。

 アメリカを旅する前に『珍日本紀行』というプロジェクトで、日本の田舎を走り回ってきたが、そのときつくづく実感したのが、都会の人間は田舎のことを知りもしないし、知ろうともしないという事実だった。これは日本に限ったことじゃなくて、ニューヨークのやつはニュージャージーのことをバカにするし、シカゴのやつはウィスコンシンを、カリフォルニアのやつはオレゴンをバカにする。そしてその精神的な上下関係は、日本よりずっと露骨なものがある。

 本屋さんの海外旅行コーナーに行くと、『地球の歩き方』にしたってヨーロッパのかなり田舎のガイドがあるのに、アメリカはごく一部の大都市と、あとは『アメリカ合衆国』なんて一冊でおしまい。もしかしたら、日本人がいちばん知ってる気になっていて、実はなんにも知らない国、それがアメリカだったのかもしれない。

 日本でも、ヨーロッパでも、たぶんアメリカ以外のすべての国で、とりわけインテレクチュアルなひとびとのあいだには、ある種のアメリカ嫌いというか、アレルギーがある。国家という集団になると、もしかしたら世界でいちばんひどいことをやってきて、でもひとりひとりの人間は世界でいちばんお人好しかもしれない、そういう不思議な民族。世界でいちばん効率的な大量殺戮兵器を生み出しておきながら、ジャズやロックやヒップホップや、ポップ・アートやコンピュータも生んだ国。ダークサイドとブライトサイドが、これくらい激しい振り幅で同居している国って、ほかにあるだろうか。ものすごくわかりやすそうでいて、ものすごくわかりにくい巨大国家。それがアメリカの魅力なのだ。

東京が日本じゃないように、ニューヨークがアメリカじゃない。
ほんとうの日本が地方の片隅に埋もれているように、
ほんとうのアメリカは聞いたこともない州の、聞いたこともない地方の街角に転がっている。

行ってみよう、だれもが知ってると思い込んでいて、
実はなんにも知らなかったリアル・アメリカに。

ポップを生み、ロックとヒップホップを生み、
20 世紀でいちばんほがらかなビザールと不治の狂気を生んだ、
世界最大のミステリー・スポットに。

壮大なジョークのカタマリに。


ようこそ、 地球でもっとも進化した秘境に。

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